あなたの辛い奥歯の痛み、副鼻腔炎(蓄膿症)かもしれません!!

今の時期、季節の変わり目で風邪をひいて鼻水が止まらないなんて方も多いのではないでしょうか?鼻水は止まらないし、なんか奥歯まで痛くなってきた!と思って歯医者に行ったら虫歯ではなく副鼻腔炎(蓄膿症)だったなんて方もいらっしゃると思います。副鼻腔とは上顎と頬、鼻に囲まれた空洞です。風邪などによって、この副鼻腔に炎症や感染が流れておきた状態を副鼻腔炎、一般的に蓄膿症と呼んでいます。実は副鼻腔は上顎の歯に近く、副鼻腔炎になると上顎の奥歯が痛くなることが多いのです。今回は副鼻腔炎によって起こる症状についてお話しいたします。
何故、虫歯など歯の痛みと副鼻腔炎を間違えるのか!!

上のレントゲンの円で囲った部分を見ていただきたいのですが、歯の根と副鼻腔が非常に近い関係にあります。歯の根が副鼻腔に突き出ているようにも見えますよね。このような関係にあるために、副鼻腔に炎症が起きた場合に歯の根のあたりや歯茎が痛いと思ってしまうことがあるのです。
では、副鼻腔炎とは歯以外にどのような症状があるのでしょうか。
1.歯以外の副鼻腔炎の症状
1-1.頭痛がする
副鼻腔は上顎から目の下まで広がっている空洞です。そこに炎症が起こると周りの神経や血管を圧迫し、頭痛を引き起こすことがあります。
1-2.走ったり、階段の上り下りで響く
副鼻腔に膿などが溜まると走ったり、階段の上り下りした時に膿が揺れ動き、上顎の上のあたりが響く感じがします。
1-3.お辞儀をした時に痛む
お辞儀をした時も、溜まっている膿が頭の方に動きおでこや頭の方に痛みを感じる時があります。
1-4.眼の奥や鼻の横あたりに圧迫感がある
副鼻腔は眼の下まで広がっているため、副鼻腔炎になり膿などが眼の下までたまってしまうと、眼の下の骨や鼻の横の骨を押し上げるため、痛みや違和感を感じることがあります。
1-5.口の中や鼻から嫌な臭いがする
副鼻腔の中でも上顎洞に膿がたまると、鼻や口に近いため、鼻の奥や口の中に嫌な臭いが広がることがあります。
このような症状が、歯の痛み以外にあった場合副鼻腔炎の疑いがありまります。
副鼻腔炎による歯の痛みをもう少し細かくご説明しましょう。
2.副鼻腔炎による歯の痛み
2-1.上顎の奥歯が痛い
副鼻腔炎になると上顎の奥歯全体が痛くなることがあります。上顎の奥歯の根は副鼻腔に入り込んでいることが多く、副鼻腔炎になると炎症が根の先から伝わり、上顎の奥歯が痛くなります。
2-2.何もしなくてもズキズキする
副鼻腔炎によって、根の先や神経を圧迫したりして激痛が出ることがあります。副鼻腔炎が改善されれば治ることが多いのですが、痛みが強いために虫歯の痛みと間違われることもあります。
2-3.噛み合わせた時に痛む
副鼻腔炎によって歯の周りにある歯根膜(しこんまく)という器官に炎症が広がり、噛んだ時に痛い感じがします。歯根膜は何かを噛んだ時に硬い、軟らかいなどを判断する器官です。
2-4.歯の根が浮いた感じがする
副鼻腔炎によって根の先に圧力が加わり歯が押し出されるように浮いた感じがします。かみ合わせなどの調整はせずに、副鼻腔炎の治療をすることが必要です。
このような歯の痛みを感じることが多いです。副鼻腔炎が歯の痛みの原因であると判断するには、最終的にはCTなどを撮影し診断する必要があります。原因が鼻からくる副鼻腔炎であれば、抗生剤を服用することによって歯の痛みもなくなります。
まとめ
副鼻腔炎による歯の痛みは強い痛みになることが多いです。しかも、診断を間違えれば健康な歯の神経をとる治療したにもかかわらず痛みが取れないなんていうことにもなりかねません。このような症状を感じた際には、かかりつけ医に相談し、しっかりと検査してもらい納得した上で治療してもらってください。