3人に1人が高血圧!始めましょう、“減塩”生活!

皆さんこんにちは。看護師の瀧口です。
前回から引き続き、高血圧のお話です。自覚症状がないので楽観視しがちですが、実は命にかかわるおそろしい病気だとお分かりいただけたと思います。
今回は、高血圧対策で重要な“減塩”についてお話ししましょう。
世界に誇れる和食 唯一の欠点とは
前回、血圧は30代半ばから年齢とともに上がっていくことをお話ししました。血圧が徐々に上がっていくことは加齢に伴う自然な変化とも言えますが、食生活で塩分を多くとると、血圧上昇が加速します。
日本食は健康の保持増進に有効である点でも世界から注目されていますが、唯一の欠点ともいわれるのが、塩分摂取量が多くなりがちであるということです。味噌、しょう油など味の濃い物を多く含むことが原因です。
厚労省は昨年、5年ぶりに食事摂取基準を改定し、一日の塩分摂取量の目標を、従来より厳しく、男性8.0グラム未満、女性7.0グラム未満としました。しかし、実際の摂取量は、昔より減ったとはいえ10.2グラム程度とまだまだ多めです。

その食品には食塩何グラム?
これまで、加工食品などの食品ラベルには、「食塩」、「塩分」という表記は基本的に無く、かわりに「ナトリウム」の値が表示されてきました。今後、「食塩相当量」表示に変わっていくことになっていますが、ナトリウム表記しかない場合には、「ナトリウム量×2.54」で食塩量を計算できます。大まかに、「ナトリウム量×2.5」として計算してみてください。普段召し上がっている食品に含まれる塩分が多いことに驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
たとえば、ご飯は塩分0(ゼロ)ですが、食パン(6枚切り)1枚には0.8グラムの塩分が含まれています。そばは塩分0(ゼロ)ですが、つゆには塩分が多く含まれることがほとんどです。
酢・スパイスを上手に活用しましょう
減塩が重要とはいえ、極端な減塩は味気なく、食事の楽しみも半減してしまいます。
以下のアイデアを参考に、無理なく減塩生活を始めてみませんか?
継続のコツは、一度に食生活をガラッと変えるのではなく、徐々に薄味に慣れていくことです。
- 味噌汁は1日1回にするか、具だけ食べて汁は残すようにする
- ラーメン、うどんなどのスープは残す
- 漬物は残す
- ハムやちくわなどの加工食品は控えめにする
- 減塩味噌、減塩醤油の活用
- お酢やスパイスで味の変化を楽しむ
- 食卓では、まず料理の味をみてから、調味料をかけるかどうか決める
