中南米で大流行中の“ジカ熱” - 日本でもついに感染者を確認!ワクチンはあるの?感染経路は?

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中南米で大流行中の“ジカ熱” - 日本でもついに感染者を確認!ワクチンはあるの?感染経路は?

 皆さんこんにちは。看護師の瀧口です。

 現在、ブラジルをはじめとする中南米の国々で大流行している“ジカ熱”。2016年2月25日には、日本でも感染者が確認されたとの報道がありました。ブラジルから帰国した男性とのことです。

 “ジカ熱”ってそもそもどんな病気なの?ワクチンはあるの?感染経路は?小頭症との関係は?…などなど、聞きなれない病名だからこそ、気になることがたくさんありますよね。特に、妊娠中の女性とそのご家族は不安に感じていらっしゃることと存じます。

 今回は、ジカ熱について、WHOや厚労省などから正式に発表されている内容にもとづいて、わかりやすくご説明します。

感染しても症状が出るのは2割。ほとんどは無症状か軽症。

 ジカ熱は、ジカウイルスを持った蚊に刺されることで感染する、ウイルス性の感染症です。まれに、輸血や性交渉でも感染することが確認されています。

 感染すると、2~12日間の潜伏期間の後に、発熱や頭痛、関節痛などの症状が現れます。感染を予防するワクチンはなく、感染した場合にウイルスを除去する特効薬もありません。症状が出た場合は、対症療法を受け、自分の免疫力でウイルスをやっつけることになります。ただし、通常は命にかかわるような病気ではなく、2~7日程度で自然に軽快します。また、感染しても症状が出ない人も8割程度います。

 つまり、ジカ熱の多くは無症状または軽症で、基本的には大きな健康被害は起きないということが言えます。

感染しても症状が出るのは2割。ほとんどは無症状か軽症。

注意が必要なのは妊娠中の女性:ブラジルでは小頭症の子どもを約5,000人確認

 「2割しか症状が出ない上、症状が出ても命に別状はない」と聞くと、「大したことのない病気」と感じる方もいらっしゃると思いますが、妊婦さんにとっては大変な感染症です。

 ブラジルでは、昨年10月から現在(2016年2月初旬)までに、小頭症の子どもが約5,000人生まれています。なんと、例年の10倍以上。そして、母親の羊水にジカウイルスが確認された例があるため、ジカ熱と小頭症との関連が指摘されているのです。この関連性は現在調査中で結果が待たれますが、世界保健機関(WHO)は事態を重く見て、緊急事態宣言を出しました。

 また、コロンビアやエクアドルでは、小頭症との関係が解明されるまで、妊娠を控えるようにとの勧告まで出されているそうです。

 日本でも、特に妊娠中の女性に対して、流行地域への渡航を控えるようにと注意喚起されています。

※小頭症:先天的に頭の大きさ、脳が小さく、知的障害を伴うことが多い

注意が必要なのは妊娠中の女性:ブラジルでは小頭症の子どもを約5,000人確認

感染を防ぐためにできることは?

 日本はまだまだ寒いため、蚊も少なく、感染者が確認されたからと言って、すぐに感染が拡大するリスクは極めて低いと言われています。しかし、この夏には、ブラジルでオリンピック、パラリンピックが開催されます。例年以上の人の往来が予想されますので、楽観視はできません。今から以下の点に注意し、国内での感染拡大を防ぎましょう!

  • 流行地では、蚊に刺されないよう注意する。
  • 妊娠中の女性は、流行地域への渡航を控える。

 性交渉による感染のリスクも指摘されているため、流行地域から帰国した男性で、妊娠中あるいは妊娠の可能性があるパートナーがいる場合には、性行為の際にコンドームを使用する。

  • 蚊よけ・駆除

 蚊の幼虫の発生源となるような、バケツやタイヤなどに水がたまった状態を避けるなど。

著者情報
 瀧口 景子
瀧口 景子

看護師

看護師。早稲田大学大学院修了。都内大学病院に勤務後、企業に勤務。看護学生、新人看護職員らを対象とする医療安全講師としても活動中。

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