3人に1人が高血圧!“サイレント・キラー”と呼ばれる理由は?

皆さんこんにちは。看護師の瀧口です。
春は、健康診断のシーズン。お勤め先やお住まいの自治体の健診を控えている方も多いのではないでしょうか。この時期、よく聞かれるのが「最近、血圧が高くて…」というお悩み。
今回と次回は、そもそも血圧が高いとどうして良くないのか、そして、高血圧を防ぐための減塩生活についてお話ししましょう。
気付かないうちに、命の危険がしのび寄っています!
血圧とは、心臓が動脈に血液を送り出す時に血管壁にかかる圧力のことをいいます。血圧が高くても、ほとんどの場合、自覚症状はありません。そのため、健診などで血圧が高いと言われても、危機感がいまひとつないという方が多いのです。
しかし、血圧が高い状態をそのまま放置すると、血管が徐々に傷ついて、心臓病や腎臓病などの病気のリスクを高めます。
危険を自覚しないままに放置され、知らないうちに進行し、ある日突然命にかかわる状態となるため、“サイレント・キラー”などという恐ろしい呼び名もあるくらいなんですよ。

30代のあなた、他人事ではありません!
高血圧と診断されるのは、上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上または下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上、あるいは、上と下の両方が140/90mmHg以上になる場合です。
日本では、約4300万人もが高血圧であると推測されています。総人口の3分の1が高血圧なのです。そして、高血圧の人のうち、診察を受けているのは約900万人だけ。残りの3400万人のなかには、自分が高血圧だと気づいていない人もかなり含まれています。
「自分は若いからまだ大丈夫」と思っているあなた。血圧は、高齢になってから急にポンと跳ね上がるわけではありません。30代半ばから徐々に上がり始めるものなのです。

高血圧対策はどうすれば?
1.減量
内臓脂肪の細胞から分泌されるアンジオテンシノーゲンという物質には血圧を上昇させる作用があります。
肥満が血圧に影響を及ぼす理由はほかにもあり、肥満の場合は減量が勧められます。
2.運動
ウォーキングをはじめとする有酸素運動は、心肺機能を強化し、血液の循環を良くし、血圧を低下させます。
3.減塩
特に重要なのが、減塩です。これについては、次回、ゆっくりお話ししましょう。