押さえておきたい三種のお節

みなさん、こんにちは。薬剤師で薬膳アドバイザーをしている片山です。
みなさんの健康を「食」からサポートするため、「薬膳」についてコラムを書かせていただいております。
薬膳の基本は、「季節の食材を楽しむこと」です。
一緒に季節を感じながら、薬膳を楽しく実践していきましょう!
いよいよ、新しい年の始まりですね。空気もすっきりと冷たく、頭も冴えるこの時期。新しい年の迎え方を、今回は薬膳を通じてお話しできればと思います。
「お正月といえば、おせちです。」
―健康を願い、年の初めに口に入れるもの―
さて、そんな日本人にとって大切な儀式のような“お節”には、様々な謂れがありますよね。
みなさんも、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
昨今では、お重に詰められた豪華なお節も販売されていますが、その中でも・・・・これだけは食べておきたい!
冬の薬膳に通ずるお節を、ご紹介したいと思います。
お節には、冬にぴったりのパワーフード満載♪

(1)海老
―背中が丸くなるまで長生きできますように。
海老の薬膳の作用は「温」「腎」。冬にがんばる「腎」を補い、かつ、身体を温める、冬にぴったりの食材です。
(2)黒豆
―今年もまめまめしく働けますように。
黒豆の薬膳の作用も「温」「腎」。「腎」は下半身を司る臓腑ですので、腎を強くすることは足腰を強くすることに繋がり、また、アンチエイジングにも通じるものがあります。他にも血を補ってくれますので、女性のみなさんにも積極的に摂って頂きたい、オススメお節です!
(3)昆布
―よろこぶ―今年もたくさんの福が訪れますように。
昆布の薬膳の作用は「寒」「腎」。昆布には熱を取る作用がありますが、加熱することで、冷ます作用は弱まります。昆布のお煮しめは、理に適っているという訳です。
決して高価なお節でなくてもいいと思うのです。
ご家族で一緒に食べることも、心の薬膳と言えるのではないでしょうか。
どうぞ、皆さんにとって素晴らしい2016年になりますように。