冬の薬膳とは

みなさん、こんにちは。薬剤師で薬膳アドバイザーをしている片山です。
みなさんの健康を「食」からサポートするため、「薬膳」についてコラムを書かせていただいております。
薬膳の基本は、「季節の食材を楽しむこと」です。
一緒に季節を感じながら、薬膳を楽しく実践していきましょう!
今年は例年に比べ暖かいですが、暖冬といっても1月、2月は寒さが厳しく辛い季節ですよね。冬本番も身近な食材で健康に過ごせるように“薬膳で食養生”していきましょう!
冬の薬膳を知るために
今回は、冬の薬膳の全体像をお話ししたいと思います。
冬は東洋医学の観点から、どのような季節にあたるのか?
そして、どのような症状が現れやすいのか?
それらを理解した上で、食材の作用を組み立てていくと、ぐっとわかりやすくなるはずです。
季節を通じて、ご自身の身体の変化を知る。
寒い季節、長い夜に、じっくりと向き合いたいものですね

「肝腎かなめ、ポイントは“腎”」
(1)冬はどのような季節なのか?
冬は、東洋医学の考え方のひとつ、陰陽の「陰」が増加し、人も自然界も寒さの影響を受けます。身体が縮こまり、血管が収縮し、血の巡りも悪くなりやすい季節です。
この時期は、血圧が上がる方も増えてきます。
他には、血の巡りの悪化により、冷えや腰痛などの痛みが強くなることも特徴の一つです。
(2)冬の薬膳養生法
冬は、臓腑で見ると「腎」の季節といわれています。適度に腎を補う食材を摂り、身体を温めることが大切です。
食材には、身体を温めるものや、冷ますものなど様々な食材がありますが、「腎」という観点でお話しするとき、重要なポイントになるのが実は、食材の色!
その色は・・・『黒』。黒い食材には、腎に作用する食材が多いといわれています。
例えば、黒豆・黒ゴマ・黒きくらげ・小豆など。
他に補腎作用がある食材としては、エビ(干しエビ・桜エビでもOK)・クルミ、ニラなどもあります。